訪問入浴でリフレッシュ

自宅介護15年目にして

妻との入浴は、数少ないスキンシップが取れる時間と考えています。

その為、自宅介助・介護を初めて13年目までは自宅の浴室と浴槽を使用して1人で入浴をさせていました。

最初の頃は二人で狭い浴室に2人で入り、一緒に出るぐらいの事から始まりました。

そして、病状の進行に合わせて妻だけを入れる方に変わり、浴槽での姿勢保持の為にまた一緒に入る様に変わりました。

そして、気管孔を造った事をきっかけに訪問看護さんにバトンタッチをして、2週間に1回程度は 3~4人の人手を確保して貰い、自宅の浴室を使った入浴作業をお願いしていました。

ただ、この作業は端から見ていても申し訳ないぐらい重労働なので、訪問入浴をお願いする事にしました。

思っていた以上に本格的でコンパクト

私たちの場合は、まず相談員(介護保険利用者はケアマネージャー)さんに現状と希望をお伝えして対応可能施設をご紹介頂きました。但し、現在住んでいる地域では一か所しか行われていなかったので、事前に調べていた所の詳細をご説明頂いた形になりました。

そして、正式な契約前に自宅周辺の車の動きと持ち込まれる浴槽を想定した部屋と電源・上下水道の位置確認をして頂きました。

ご対応には問題が無さそうだと言う事でしたので、その場でご契約をさせて頂き、毎週水曜日の13時15分ごろに来て頂ける事になりました。

施設のご要望として、事前に用意しておく物として

  • バスタオル 最低6枚
  • ハンドタオル 最低5枚
  • ハンカチサイズのフェイスタオル 最低3枚
  • 身体を洗うボディタオル 1枚
  • 着替え用の肌着、腹帯、介護浴衣 1式
  • ベットメイキングのシーツ、防水シート、枕カバー 1式
  • シャンプーなど 1式

これを聞いてまず思った事は、『洗濯物が一気に増える』でした。

枚数管理が難しくなりそうだったので、洋服ダンスの引き出し1つ分を空け、そこで一括管理する事にしました。

訪問入浴、初日。お昼に訪問看護さんに来て頂き、浣腸を使用して浴槽を汚さない様な処置と不随意運動を抑える為に導眠剤を注入して来られるのをお待ちしました。

予定の時間。3人1チームで来られ、瞬間湯沸かし器を積載した車を部屋から遠くない位置に駐車して頂き、アタッチメントが取り付けやすい屋外の蛇口から車内に水を引き込みと入浴の準備が始まりました。

同時に部屋へ浴槽を運び込み、組み立てが始まりました。

2つに分かれている浴槽を防水シートの上で繋ぎ合わせて浴槽が完成。もっと重量感がある物を想像していましたが、実際は女性でも片手で持てるぐらい軽い物でした。

排水は専用のポンプを持ち込まれ、出口は浴室の排水溝に差し込む形で固定して頂きました。

準備が進む間に妻のバイタルを確認し、入浴しても問題ない事を確認してから浴槽にお湯を張り始めました。こちらも想像以上にお湯に勢いがあり、自宅で張る時間と遜色が無いぐらいで準備が終わりました。

浴槽には手回しのウィンチでハンモックの様な物が張られ、その上に三人掛かりでベットから移乗されました。そして、ハンモックの張りを緩めていく形で妻の身体がお湯に入る仕組みに感動してしてしまいました(色々な問題で写真が掲載出来ない(笑))。これだと、ツルツルしている浴槽で滑って身体がズレたりする事は無さそうです。

丁寧な作業

洗髪スペースと浴槽は仕切りがあるのでシャンプーが浴槽に入らない様になっていました。

お湯の循環と入れ替えがスムーズで、湯温が下がったり洗髪などで使用した排水が溢れる事も無く、安心してお任せする事が出来ました。

2人掛かりで洗髪と洗顔を行っている間にもう1人が手早くベットメイキングを終えられて、全身を洗い残り時間はシャワーを身体に当てながら入浴をさせて頂きました。

導眠剤の影響もあるのでしょうが、入浴の気持ち良さから何時もより深く寝てくれて、不随意運動の影響を大きく受ける事なく作業を終えて頂きました。

入浴後は、着替えとドライヤーを使ったブロー作業までして頂きスッキリしたと思います。

利用してみた感想

私が以前(5年ぐらい前)調べていたよりも道具が進化していて、ビックリしました。

妻も抵抗なく身を委ねていたので、これであれば継続して利用出来そうです。

また、入浴作業後の見守りも訪問看護さんのご協力を得る事が出来ましたので、もう数回立ち会って道具の置き場所など確認が出来れば、私が立ち会えなくても作業を行って頂けそうです。

心の声

・浴室の排水溝周りも綺麗にしておかなければ。

・冬場の室温管理はお湯を張るから問題無さそうだけど、夏場が大変そう。

・ほかの機器に影響が出ない様に、屋外に単独で設置しているコンセントから電源を取って貰った。

・井戸水はミネラルが多くて不可。

・緊急時は、訪問看護か救急車対応。

投稿者:

ハンチントン病の介護者

ハンチントン病を発症した妻との約束、【そばに居たい】と言う言葉を胸に約15年の自宅介護を継続中。いわゆる介護鬱にならない様に、心に5段階のスイッチを用意しています。最高?最低?の時は4つ目までスイッチが入った事があります。

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